妊活中に注目したい栄養素「ビタミンD」

妊活中に注目したい栄養素「ビタミンD」

妊活とビタミンDの関係

2019年にイギリスで行われた観察研究(体外受精を受けた女性約500名を対象とした1件の研究)では、血中ビタミンD濃度によって3群に分類したところ、充足群のほうが欠乏群よりも出生率が高い傾向が報告されています。ただしこれは限られた人数を対象とした観察研究の結果であり、ビタミンDの摂取が妊娠・出産の確率を直接的に高めることを証明するものではありません。あくまで妊活中の栄養管理のひとつとして注目されている栄養素、という位置づけで捉えていただくことをおすすめします。

ビタミンDの基本知識

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、18歳以上の目安量は1日9.0μg(約360IU)、耐用上限量は100μgとされています。日光浴が少ない生活の方は、より多めの摂取が推奨される場合もあります。

ビタミンDを摂る方法

食品から

鮭・さば・あじなどの魚類に多く含まれています。鮭80g程度で1日の目安量に近い量が摂取できるとされています。

養殖サーモンの汚染物質については、過去の調査で天然物より多いとする報告がある一方、近年(2017年のノルウェーでの調査等)ではEUの規制基準を下回り、天然物と大きな差がないとするデータも報告されています。調査時期や産地によって結果が異なるため、断定的な優劣をつけることは避け、バランス良く様々な食材から摂取することをおすすめします。

日光浴から

ビタミンDは日光を浴びることでも体内で作られます。必要な時間は季節や地域によって大きく異なり、夏の正午前後なら数分程度、冬は1時間以上かかる場合もあるとされています。国立環境研究所の情報等を参考に、無理のない範囲で日光浴を取り入れるのがおすすめです。

当院からのひとこと

栄養面でのサポートは、当院の施術と並行して取り入れていただける体調管理のひとつです。持病がある方やサプリメントの利用を検討されている方は、自己判断せず医師・管理栄養士にご相談ください。

東洋医学・鍼灸から見た栄養と体づくり

セルフケアや鍼灸でのケアをご検討いただく場合も、気になる症状があるときはまず婦人科など医療機関にご相談いただくことをおすすめします。

東洋医学の考え方

東洋医学では、食事から得られる栄養は「気・血」を作る土台になると考えられています(伝統的な考え方であり、科学的な効果が証明されているものではありません)。当院では、体質や生活リズムをヒアリングしたうえで、そうした東洋医学的な観点も参考にしながら施術内容を組み立てています。

セルフケアに使えるツボ

ご自宅でも取り入れやすいツボを2つご紹介します。足三里(膝のお皿の外側下、指4本分下)は、東洋医学において胃腸の働きを整えるツボの一つとして紹介されることが多いツボで、指の腹で優しく押す、または温めるのがおすすめです。三陰交(内くるぶしから指4本分上)もあわせて押すと良いとされています。強く押しすぎず、心地よい強さで行ってください。妊娠中の方・妊娠の可能性がある方や体調がすぐれない時の刺激は避け、心配な場合は担当鍼灸師にご相談ください(足三里・三陰交はいずれも東洋医学の伝統的な書籍・文献に基づいて紹介されるツボであり、特定の症状の改善や治療効果を保証するものではありません)。

鍼灸・インディバという選択肢

当院では、鍼灸に加えてインディバ(高周波温熱機器)を組み合わせたケアもご用意しています。インディバはメーカー公表情報によれば体の深部に温感を与えるとされる高周波温熱機器で、冷えが気になる方のめぐり・温めのサポートとして、選択肢のひとつとしてご案内しています。不妊症状の改善効果について確立されたエビデンスがあるものではありません。なお、鍼灸・インディバは不妊症そのものの治療を目的とした施術ではなく、体調管理の一環としてのご案内です。体感には個人差があり、医学的な効果を保証するものではありません。

よくある質問

Q. なぜ妊活中にビタミンDが注目されるのですか?
体外受精を受けた方約500名を対象にした1件の観察研究で、血中ビタミンD濃度が充足している群の出生率が高い傾向にあったと報告されているためです。ただしこれは限られた人数を対象とした観察研究であり、摂取が直接的に妊娠・出産の確率を高めることを証明するものではありません。

Q. ビタミンDは1日どのくらい摂ればいいですか?
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、18歳以上の目安量は1日9.0μg(約360IU)とされています。日光浴が少ない生活の方は、食品やサプリメントでの摂取も検討されることがあります。

Q. ビタミンDを多く含む食品は何ですか?
鮭・さば・あじなどの魚類に多く含まれています。鮭80g程度で1日の目安量に近い量が摂取できるとされています。

Q. ビタミンDを作るのに必要な日光浴の時間はどのくらいですか?
季節や地域によって大きく異なり、夏の正午前後なら数分程度、冬は1時間以上かかる場合もあるとされています。国立環境研究所の情報等を参考に、無理のない範囲で日光浴を取り入れるのがおすすめです。

Q. 栄養面のセルフケアと合わせて使えるとされるツボはありますか?
足三里(膝のお皿の外側下、指4本分下)は、東洋医学において胃腸の働きを整えるツボの一つとして紹介されることが多いツボです。心地よい強さで優しく押す、または温めるのがおすすめです。妊娠中の方・妊娠の可能性がある方や体調がすぐれない時は刺激を避け、心配な場合は担当鍼灸師にご相談ください(伝統的な考え方に基づくセルフケアであり、効果を保証するものではありません)。


【参考情報源】

  • ビタミンDと体外受精成績に関する観察研究(2019年イギリス、体外受精患者500名対象)
  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
  • 国立研究開発法人 国立環境研究所「ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報」
  • 養殖サケの汚染物質に関する複数の調査報告

不妊・妊活の鍼灸治療について
この記事は「不妊・妊活の鍼灸治療」の関連コンテンツです。ハリニー鍼灸治療院(恵比寿・銀座)の妊活鍼灸の全体像・施術内容・通院の目安は、不妊・妊活の鍼灸治療(総合案内)はこちら

【本コラムの監修】

鍼灸師 飴本文子

ハリニー鍼灸治療院/鍼灸師 飴本文子

国家資格登録番号
はり師 第13878号
きゅう師 第24519号

・当院について
鍼灸治療では、頭の鍼と経絡治療を用いた本格的な鍼灸施術を行います。身体が本来持っている回復力を高め、バランスが崩れた身体が元に戻るためのお手伝いをします。局所の施術だけでなく、触診や視診を重視する伝統的な診察方法で全身の状態を観察し、身体と対話をしながら、日本人の体質に合わせた鍼灸治療を心掛けております。

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