冷えと不妊の関係

冷えと不妊の関係

冷えと不妊の関係

体外受精による出産率は、日本産科婦人科学会のARTデータブックによると、年代別の目安として25〜29歳で約2割強、30〜34歳で約2割強、35〜39歳で約16%、40〜44歳で約7%と、年齢とともに低下する傾向が報告されています。また流産率も35歳で約2割、40歳で約3割、45歳では約6割まで上昇するとされています。これらはあくまで統計上の傾向であり、個人差があります。妊娠を希望される場合は、年齢にかかわらず早めに婦人科・不妊治療専門医にご相談いただくことをおすすめします。

冷えのタイプをチェック

一口に「冷え」といっても、手足の先だけが冷たい末端型、靴下を履いていても足首から下が冷える「ソックス型」、お腹や腰など体の内側が冷えている内臓型など、いくつかのタイプがあるとされています。自分ではあまり冷えを感じていなくても、実際に触れると下腹部やお尻が冷たい「隠れ冷え」の方も少なくありません。まずはご自身の冷えのタイプを知ることが、対策の第一歩になります。

「冷え」の改善方法

温めすぎにも注意

冷え対策というと「とにかく温める」ことをイメージしがちですが、こたつやカイロなどで局所を温めすぎると、かえって自律神経のバランスを崩してしまうこともあるとされています。厚着をしすぎない、湯船にゆっくり浸かる、適度な運動で自分の熱を作るなど、無理のない範囲で全身の巡りを整えることを意識してみてください。

東洋医学・鍼灸から見た冷えケア

セルフケアや鍼灸でのケアと並行して、気になる症状がある場合は婦人科など医療機関への相談も検討してください。

東洋医学の考え方

東洋医学では、伝統的に「冷えは万病のもと」と言われることがあります(特定の学説を指すものではなく、東洋医学の伝統的な考え方です)。冷えによって「気・血」のめぐりが滞ると、体だけでなく心の状態にも影響が出やすくなると考えられています。当院では、体の冷えだけでなく、心身両面の状態を確認しながら施術を組み立てています。

セルフケアに使えるツボ

ご自宅でも取り入れやすいツボを2つご紹介します。三陰交(内くるぶしから指4本分上)は冷えに関わりが深いとされるツボで、指の腹で優しく押す、または温めるのがおすすめです。関元(おへそから指4本分下)もお腹の冷え対策として使われることが多いツボです。強く押しすぎず、心地よい強さで行ってください。妊娠中の方や体調がすぐれない時の刺激は避け、心配な場合は担当鍼灸師にご相談ください(三陰交・関元はいずれも伝統的な東洋医学の考え方に基づいて用いられるツボであり、特定の症状の改善や治療効果を保証するものではありません)。

鍼灸・インディバという選択肢

当院では、鍼灸に加えてインディバ(高周波温熱機器)を組み合わせたケアもご用意しています。インディバは体の深部を温めることができるとされる高周波温熱機器で、冷えが気になる方のめぐり・温めのサポートとして、選択肢のひとつとしてご案内しています。なお、鍼灸・インディバは不妊症そのものの治療を目的とした施術ではなく、体調管理の一環としてのご案内です。体感には個人差があり、医学的な効果を保証するものではありません。

当院の施術の流れ・通院頻度

初回はカウンセリングで冷えの感じ方・生活習慣・現在の通院状況をお伺いします。そのうえで、鍼灸を中心に、冷えのタイプに合わせた施術を行います。継続的なケアをご希望の場合は、月2〜4回程度のペースを目安にご案内しています。冷えの緩和や体調管理を目的として継続的なケアをご案内していますが、効果を保証するものではなく、感じ方には個人差があります。

よくある質問

Q. 冷えは本当に不妊と関係があるのですか?
西洋医学では冷えと不妊の因果関係は明確には解明されていませんが、冷えによる血流の滞りが体調に影響する可能性を指摘する声はあり、東洋医学では伝統的に重視されてきた考え方です。気になる場合は婦人科でのご相談も併せておすすめします。

Q. 隠れ冷えかどうかはどう確認すればいいですか?
自覚症状がなくても、お腹やお尻、太ももの付け根などを触ってひんやりしている場合は「隠れ冷え」の可能性があります。手足の先だけでなく、体の内側の状態も意識してみてください。

Q. 冷え対策で温めすぎるとよくないのですか?
こたつやカイロなどで局所を温めすぎると、かえって自律神経のバランスを崩すことがあるとされています。全身の巡りを意識した無理のない温活をおすすめします。

Q. 冷え対策のケアはどのくらいの頻度で通えばよいですか?
個人差はありますが、月2〜4回程度のペースを目安にご案内することが多いです。効果を保証するものではなく、まずはカウンセリングでご相談ください。

Q. 冷え対策になるツボはありますか?
三陰交(内くるぶしから指4本分上)や関元(おへそから指4本分下)は、冷え対策のセルフケアとしてよく使われるツボです。心地よい強さで優しく押す、または温めるのがおすすめです(伝統的な考え方に基づくセルフケアであり、効果を保証するものではありません)。


【参考情報源】

  • 公益社団法人 日本産科婦人科学会 ARTデータブック(2022年)
  • 冷えと子宮内膜の関係に関する専門家見解(不妊治療クリニック公開情報)
  • 東洋医学における「冷えは万病のもと」の伝統的言説に関する複数の公開情報

不妊・妊活の鍼灸治療について
この記事は「不妊・妊活の鍼灸治療」の関連コンテンツです。ハリニー鍼灸治療院(恵比寿・銀座)の妊活鍼灸の全体像・施術内容・通院の目安は、不妊・妊活の鍼灸治療(総合案内)はこちら

【本コラムの監修】

鍼灸師 飴本文子

ハリニー鍼灸治療院/鍼灸師 飴本文子

国家資格登録番号
はり師 第13878号
きゅう師 第24519号

・当院について
鍼灸治療では、頭の鍼と経絡治療を用いた本格的な鍼灸施術を行います。身体が本来持っている回復力を高め、バランスが崩れた身体が元に戻るためのお手伝いをします。局所の施術だけでなく、触診や視診を重視する伝統的な診察方法で全身の状態を観察し、身体と対話をしながら、日本人の体質に合わせた鍼灸治療を心掛けております。

目次